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海水浴の後〈3〉

Ryu「どうした?元気ないじゃん」

GAKU「うん、皮膚がすっかり元に戻ったのに髪がむけん」

Ryu「・・・・まだその話する?」

GAKU「だってぇ~楽しみにしてたんだよぉ~~」

Ryu「GAKUよく聞け、髪はむけん」

GAKU「え~~~、だって髪もやけどしたんだろ?だからむけるよな?」

Ryu「皮膚と髪は成分は同じケラチンたんぱくだが、細胞に違いがある」

GAKU「同じタンパク質なんだろ?何が違うんだ?」

Ryu「肌のタンパク質は生きているが、髪は死んどる」

GAKU「お前はすでに死んでいる・・・・あちょぉぉぉ~~~的な?」

Ryu「ケンシロウではない」

GAKU「じゃあ何?」

Ryu「例えば、皮膚をちょっと切ってしまったとする」

GAKU「うん、血が出るね」

Ryu「・・・・まあ、いい・・・でも時間が経つと傷口って塞がるよな?」

GAKU「ルフィーのほっぺみたいに?」

Ryu「・・・・・ルフィーは知らんが、切れた皮膚がつながるだろ?」

GAKU「魚の骨みたいになる」

Ryu「・・・・・魚の骨のようにはならなくても血が止まって治っていくよな?」

GAKU「そりゃ薬塗ってるからな」

Ryu「・・・・・薬塗るほどの怪我ではなくても治るだろ?」

GAKU「あー、擦り傷とか?」

Ryu「そうそう、そういうやつ」

GAKU「確かに治る」

Ryu「それは皮膚の細胞が生きているから自分で治そうとするからだ」

GAKU「髪は違うの?」

Ryu「髪の細胞は水分が少なく、死んでいる細胞になる」

GAKU「え~~~、でも髪は伸びるぞ。???ウォーキングデッド?」

Ryu「・・・・話がそれるので、先に進む」

GAKU「まさかのスルー?」

Ryu「とにかく、既に自分で治す力のない細胞の塊なので、ダメージをくらったらそのままだ」

GAKU「ノックダウン!!」

Ryu「・・・・だから皮膚のように下から新たな細胞をつくり、ダメになった細胞を剥がすという、“皮がむける”という事は髪はできん」

GAKU「ふ~~~ん、なんで死んでる細胞が伸びるのか怪異だが、とにかく髪はむけないのだな」

Ryu「そういう事になる」

GAKU「お~~~!そうか!!、今は夏!こわ~~~い話で涼しくなってもらおうとウォーキングデッドなんだな!」

Ryu「・・・・・自分はまじめだ」

GAKU「Ryuったら謙遜しちゃって、本当はみんなを涼しくしたくて死んだ細胞で出来ている髪の毛がのびまーす的な感じなんでしょ?人形の髪が伸びまーす(笑)」

Ryu「人形の髪が伸びたら怪異だが、人の髪はちゃんと生きた細胞が伸ばしとる」

GAKU「またまた~~~、なんで?髪は死んでるのに生きとるのか?ひょえ~~~~( Д)おそろしぃ~~~」

Ryu「・・・・・・」

 

※ 髪の毛の細胞は死んでいるのではなく、眠っているだけだと主張する学者さんもいるようですが、Ryuの意見としては、髪の毛は死活細胞(活動を終えた細胞)だと考えております。